岩堀社長と長年親交のある病院経営のコンサルタントH氏より、担当しているK病院の病棟増築の相談を受ける。
増築条件
- 敷地内の新築、増築は4棟目、敷地外の新築は3棟、いずれも機能の最大限に利用できず、病院スタッフは運用に苦労していた。既存棟は大手ゼネコンの設計施工。
- 本館は現在の耐震、防火の法規制に抵触し、改善の必要があった。
- 増築部分と本館との接続が今回計画の鍵を握る。
- 増築部分は新しい医療概念を取り入れた「回復期リハビリ」病棟。
- リハビリプロジェクトが成立するかどうかは増築規模の実現が鍵。
H氏をプロジェクトマネージャー(PMr)の位置づけとしてCM事業を提案。
施主プロジェクト担当責任者の副理事長(当時)の理解と支援のもと、プロジェクトの実現に向けて始動した。
CM事業スタート
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敷地調査、県土木事務所、厚生労働省などの行政との交渉。→増築可能
経営戦略からオープン日程限定につき、設計・施工は可能か。→同時進行はCMが監視計画推進で可能。 |
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PMrの事業(収支)計画採用 |
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CM事業契約締結
打合せ議事録、各種設計、施工書類を施主との共有管理とし、時系列にファイリングすることをスタート。 |
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設計事務所選定 → 県内の実力ある設計事務所を6箇所訪問し、増築の意義並びに計画主旨をプレゼンする。計画に賛同し、建設条件を満たす設計士を建設プロの目線で評価。
→3社に絞りこみコンペを行う。 |
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鍵となる既存本館と増築部分の接続ディテールで、2通路を計画したF設計事務所を採用 |
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本設計打合せに毎回同席し、病院スタッフが施設機能を最大限に活かす詳細設計になるよう、プロの目線で監視する。 |
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F設計事務所のコンペ提出図面を基に、ゼネコン7社を訪問。概算見積を提出させると共に、予定される現場所長の面談を行う。 |
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各社のチャートを施主に提出し、3社に絞り、施主へのプレゼンを設置。
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今回計画に賛同し理解されたゼネコンT社に決定する。 |
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定例会議に参加し、計画推進を施主の側に立って予算の適正を監視。施工側の目線から品質、環境、安全の予防処置を監視。 |
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予算、機能、施主が狙い通りの増築棟完成。
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